モジュール開発/システム開発への取組み

CASEの進展、環境対応など、100年に一度の変革期にある自動車業界において、当社の開発体制も見直す段階を迎えています。これまでの商品戦略では製品の「個別開発」を主に取り組んできました。これからの商品戦略では、脱炭素社会へ向け「モジュール開発」と機能統合を含む「システム開発」の強化を中心に進めてまいります。

この商品戦略を支えるのが「モデルベース開発」(Model Based Development:MBD)です。机上検証型開発への変革により、デジタル化、さらにはDX化の推進で、新たな価値創出を目指します。

脱炭素社会へ向けた商品開発の促進

コクピット戦略

インストルメントパネルからコクピットへ個別開発からシステムでの開発への変革を狙う

開発領域を拡大したシステム開発

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電動化へシフトすることで、これまでの内燃機関とは異なるパッケージや、要求される性能・機能に変化が生じます。現在、開発・生産しているインストルメントパネル・コンソールに加え、今後はバリューチェーンの変革として、ディスプレイ、メーターやエアコンユニットなどの開発領域を拡大し、システムとしての提案を目指します。開発領域を拡大したコクピットのシステム開発を通じ、先鋭化する技術と多機能化技術を活用し、最適な機能の統合を進め、技術の手の内化を行います。また統一された内装質感、全体の重量低減を実現し、お客さまに喜ばれる商品開発、低炭素社会の実現に貢献します。

これらの達成に向けて、電動化に重点を置いた最適な開発に取り組んでいます。

フロントエンド戦略

『空力マネジメント+ADAS(先進運転支援システム)』を最適構造で基本機能を最大化

フロントエンド

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フロントエンドでは、バンパーやシュラウドパネルなど製品単体で開発をしていますが、今後は冷却・空力性能の向上、衝突ダメージの軽減、ADAS(先進運転支援システム)と意匠の融合を実現させ、電動化に向けた電費/安全性/質感の向上に貢献します。

これらの達成に向けて空力・ADAS部品開発を重点に取り組んでいます。

パワートレイン戦略

内燃機関関連で培った既存技術と新技術を融合し、多様化する電動車に対応

パワートレイン戦略

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近年の環境対応に歩調を合わせた急速な電動化は、当社においても大きな影響を受ける領域で、顧客ニーズをいち早く捉え、電動化向けの新技術を開発することが必要です。

しかしながら、国・地域によってニーズは様々であり、お客さまの期待に応じた商品の提供を進めることが重要だと考えています。新たな柱としての電動車対応に向け、これまでの既存技術と新技術を融合し、多様化する電動車に適応した商品化に取り組んでいきます。

テールゲート戦略

高いデザイン性と安全・快適性デバイスを備えた最軽量のテールゲートモジュール開発

テールゲートモジュールの付加価値

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自動車安全技術、CASEの進展などにより、将来的に樹脂テールゲートは、センサーやコミュニケーション機能等の付加機能が追加され、重量の増加が予想されます。よって、最初の取り組みとして、徹底的な樹脂テールゲートの更なる軽量化と低コスト化に取り組んでいます。当社オリジナルの内製樹脂材料に始まり、新構造採用とインジェクション成形技術革新、塗料開発、接着技術革新、組立工程革新等、製品に関わる全ての技術開発を進めています。

今後も環境変化、市場動向やOEMニーズへの対応を柔軟に織り込みながら新たな開発を継続し、各完成車メーカーへの提案、商品化を行っていきます。